ヒヌクンチュ

ヒヌクンチュ

2015年10月31日 04:28

昨日から普天間飛行場の辺野古移設工事が再開され本体工事が着工した。!




琉球新報、沖縄タイムスは紙面全面に・・・
「国の民意無視強行!」「寄り然う意思感じず」
「超え聞かず、力ずく」「市民必死の抵抗」「政府がいじめ率先」「沖縄虐待」などと見出しが乱れ飛ぶ。

ヒヌクンチュ?
20年近くも辺野古移設の賛成、反対に翻弄され続けた人々にとっては「いい加減にしてくれ!」と叫びたい
反対してもやってくる国の本気度は益々強硬となってきた・・・!

国家の方針で、「集中する米軍基地の削減」「市街地普天間飛行場の危険性の除去」「普天間飛行場跡地の整備に伴う沖縄県、宜野湾市の経済支援」など、政府はいろんな形でこれまでに振興支援策を打ち出している。



県知事、名護市長はあくまでも民意を押し通し「沖縄の自己決定権の確立と米軍基地普天間飛行場の撤去」、「辺野古に基地は造らせない」と強硬姿勢だけでは国との妥協点を見いだす事ができないのではないのか!


昨夜、大学教授からの論文を読み終えた。
辺野古での普天間代替え施設における問題点が記されていた!
辺野古には「政治の時間」「運動の時間」「生活の時間」の3つの時間が流れているとの事である。

①「政治の時間」  
時の政権が構想する未来に向けて方向付けられた時間(賛成及び推進派)

②「運動の時間」  
政権が構想する未来に抗い、それと異なる未来を実現しようとする人たちの間に流れる時間(反対派)

③「生活の時間」  
そこで生活する住民にとっては「生活の場」であり、そこで生活していかなければならない(地域住人)

普天間飛行場の移設先の問題は①②の争いは確かに国の未来に向けた構想であり、県は未来に向けての民意による自治決定権の確立と米軍基地普天間飛行場の全面撤去など国に対する不満となるが、どちらも「政治の時間と」と「運動の時間」で20年近くを費やし、③の生活の場である久辺三区住人の「生活の時間」が置き去りにされている。

確かに当事者である「辺野古住人」は①の政治の時間と運動の時間に翻弄され20年近く蚊帳の外である。
政治と反対派の狭間で「辺野古住人」は名護市の中で、市街地西側と米軍基地のある東側で住環境の格差が生じているのも事実である。

東側の米軍基地のある辺野古、豊原、久志の三区には国立高専や金融IT特区があり、学生に就業者の若い世代が2000人も集まって来たが地域での定住率は5%と低い。「買物ができない」「遊び場がない」と言われ、若い人たちの多くは西側市街地に居住している。

地域の住環境の整備さえ、現市長の稲嶺進氏は「基地とリンクする周辺整備」については「NO」と言い切る。

その一例が、米軍基地とリンクした「下水道整備事業」の凍結である。
住宅建築やアパート、商業建物を築造すると排水処理に必要な「合併処理浄化槽」の設置が余儀なくされる。
設置の為の工事費用は一般住宅で五十万円〜百万円、アパートや店舗飲食店で五、六百万円〜一千万円が個人負担となる。下水道処理の整備された西側市街地では個人負担は発生しない。この地で計画された下水処理場を廃止したのは稲嶺市長なのだ。
国民の下水道の完備率は約80%と言われるが、ここの地域では浄化槽合併処理で莫大な金額を個人負担しなければならない。西側市街地の住民との格差は多大である。
さらに、国が辺野古に飛行場を敢行しても騒音被害は山を隔てた西側市街地には騒音の影響はないだろう。騒音被害をもろに受けるのも東海岸地域である。

「政治の時間」や「運動の時間」に翻弄され20年間「生活の時間」が止まったまま・・・となっている。



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